written by ぷーちゃん
キャプテンウソップからのお知らせ


ナミの誕生日を控え、俺様とチョッパーは、ナミに何がほしいかと
尋ねにいったところ、
「ゾロの気持ちが知りたいわv」と言われた。
そんなもん、いつも言われてんじゃねぇか・・・
俺達に聞かなくたって、お前が一番知ってるじゃねぇかよ。と答えれば、
「なんで、ゾロが私を好きになったかが知りたいのよ。
できるわよねvvなんでも作れる発明家に、世界一の医者ですものねvv」
と、魔女の微笑で言われる。
心底背筋が凍ったぜ・・・

という訳で、以下の発言は、チョッパーの調合した自白剤を元に、
俺様たちが、命がけで手に入れた、ゾロの心の日記だ。
この日記の存在は、俺達と、ナミしか知らない。
今回、ナミの命令で許可を得て、この日記が公開されることとなった。
どうしても、読みたい奴は、100万ベリーを下記の口座に送金してくれ。
折り返し、日記を読むためのパスワードを送ろう。
俺たちは、命がけなんだ。100万ベリーでも安いと思ってくれ。

キャプテンウソップ
送金先
イーストブルーバンク
ココヤシ支店 普通111173
口座名義人 ナミ
(なんで、ナミの口座かって・・・決まってんだろ。あいつは、魔女なんだよ・・
・)


****以下の日記を読むためにはパスワードが必要です****


A月A日
その女のことを、改めてじっくりと見たのは、船に戻ってからだった。
オレンジ色の髪に、大きな瞳、細い腰に豊かな胸。
笑いながら、ルフィとしゃべっている様子を横目で見れば、
可愛い顔をしてる。黙って座ってたら、上玉じゃねぇか。

檻の中のルフィの前で、立ち竦んでいた。
そうかと思えば、バギー一味に刃向かって、
火のついた導火線を、手で握って消しやがった。

ルフィに巻き込まれただけかと思えば、
「泥棒よ」と名乗って、「お互いの目的の為に手を組む」と・・・
東の海では、「海賊狩り」として、少しは恐れられていた俺にも、
たじろぐことなく、ポンポンとものを言い、指図までしやがった。
いちいちキャンキャンと、怒鳴る様子が物珍しかった。
ただの小娘じゃないようだ。
女と行動を共にするのは、初めてだな。






A月B日
物資補給のために、寄った村では、またもや騒動に巻き込まれた。
くるくると、変わる表情が面白くて、
俺は、久しぶりに笑って、冗談まで言っていた。
どう表現したらいいのか・・・
ナミは、女であって、女じゃない。
今までずっと一緒にいたかのように、ごく自然と俺の内側に入ってくる。
ナミの表情に引きずられるように、俺の感情が動く。
他人に感情を表すなんて・・・ましてや女に・・・
無関心・無感動の日々が続いていたはずなのに、
乏しいはずの、もう無くしたと思っていた感情が、呼び起こされる。
気の強い女は、嫌いじゃない。





A月C日
どうやら、俺はナミが気に入った。
手に入れて、自分のものにしたい。
それだというのに、ナミは拘束しようとすれば、逃げてしまいそうで。
俺は、臆病になっている自分に苦笑する。
たかが女一人に、こんなに振り回されて、考えることになるとは・・・

どうしても、手に入れたい。
こんな風に思ったのは、生まれて初めてのことだった。





A月D日
ここ何日か、俺は自分の気持ちをどうやってナミに伝えたらいいのか
そんなことばかり、考えていた。笑える話だ。
キッチンで、酒を飲んでいると、どうやらナミも飲むつもりらしい。
チャンス到来だ。

ルフィが食べすぎで、食料が不安だとか、
あんたはいつも飲みすぎだとか、
怪我はもういいのかとか、ナミが一方的にしゃべっている。
黙って聞きながら、会話が途切れるのをじっと待つ。

「お前、好きな男とかいるのか?」
我ながら、間抜けな台詞だった。
「・・・?・・・・」
「いるのか?」
「恋愛の相手って意味で?」
「そうだ。」
「いないわよ。」
「そうか。」
「やらなきゃいけないことがあるの。恋愛なんかしている場合じゃないわ。」
「なんだよ、やらなきゃいけないことって。」
「秘密。教えられないわ。」

それ以上、話せる言葉が見つけられなかった。





A月E日
全治2年と診断された傷の治療を終え、俺は診療所のベットで
やはり、ナミのことを考えていた。
恋愛してる場合じゃないっていうのは、そういうことだった。
理由はわかったものの、
どうしても、納得できないことがあった。
様子を見に来たナミを、問い詰める。
肩の傷が痛々しい・・・・この傷が、あの時呼んだその名前が・・・

「なんで、ルフィを呼んだんだ。」
「なんのこと?」
「なんで、俺じゃなくて、ルフィに助けを求めた。」
「・・・・・あいつが私の側に来たからよ。」
「あぁっ??」
「あんたも、ウソップも、サンジ君も、離れて見てたじゃない。
ルフィが来たから、ルフィに言ったのよ。」
俺は、出遅れたってわけか。

「ナミ、俺のこと・・どう思ってる?」
「どうって・・・嫌いじゃないわよ。あんた達と一緒にいて
楽しかったし。仲間にしてくれるんでしょ。」
「ただの仲間じゃない。」
「どういう意味よ。」
「俺は、お前を女として見ている。」
「・・・・・・・・」
「お前が好きだ。」
「・・・・ありがとう。」
返事を聞く前に、ナミは治療に呼ばれて部屋を出て行った。
ありがとうの意味は、どう解釈したらいいんだ。




A月E日
中途半端な気持ちのまま、航海が続く。
せまい船の中だ。毎日顔も合わせるし、話もする。
怒ったり、笑ったり、泣いたりするナミを見ているだけでも、
こうして仲間として、側にいるだけでも、
それはそれで楽しかった。
俺とつきあう気はないか?と聞いたところ、
つきあうって何?と聞き返された。
つきあうって・・・なんだ????

「こう・・・なんていうか、一緒にいるっていうか・・・」
「船に乗ってるのよ。いつも一緒にいるじゃないv」
あまりにも邪気の無い笑顔で応えられると、返す言葉が無い。
「あいつらと一緒じゃなくてだなぁ、こう・・・
なんていうか、2人で過ごすとかだなぁ・・・」
「2人で過ごすねぇ〜〜じゃぁ、私の部屋に飲みに来る?」
「いいのか?」
「毎日は駄目よ。忙しいから。それと、酒代は割り勘。
それでもいいなら、どうぞ。」
ナミに許可を貰って、俺は時々ナミの部屋のカウンターで飲むようになった。
2人で過ごすと言っても、酒を飲んで、
ほとんどは、ナミがしゃべって、俺は話を聞くだけだったが、
俺一人だけが、ナミの声を聞いている。それだけで十分だった。
魔獣と言われたこの俺が、ナミに触れることさえなく、
その、声を聞き、同じ空気を吸っていることだけで満足していた。




A月F日
いつもナミは俺の視界の中にいる。
俺の前で、笑っている。
あせらなくても、ゆっくりとナミの気持ちが俺に向かうまで、
これはこれでいいじゃないかと思い始めた頃、
デッキチェアーの上で、水着姿になり、
クソコックにサンオイルを塗らせているナミを見て、
血管の切れる音が聞こえた。

「ナミ!返事を聞かせろ。」
「返事?何の返事よ・・・」
「俺のことを、どう思っているかだ!」
「・・・・?・・・・嫌いじゃないっていったじゃない。
あんた達、みんなのこと好きよ。毎日楽しいし。
どうやって、返事したらいいのか、わからないわ。」
「・・・・・・」
みんなのことが好きって、そういうことかよ!

「あいつの・・・クソコックのことが好きなのか?」
「???」
「どうなんだ!」
「それって、嫉妬?」
ナミは、ゆっくりと口角を上げて、わかってないという風に笑った。

「サンジ君は、多分ゲイよ。」
「ゲイ???」
「多分ね。女を好きにはならないわ。
危険を感じないもの。」
「どういう意味だ・・・」
「あんたの嫉妬の対象じゃないってことよ。」

あの女好きのコックがゲイだと??
そんなこと信じられるかよ!




A月G日
どっかの国の王女様だという、ビビが船に乗り込んで2日。
エロコックは、ラブモード全開で、ナミにもビビにも
等しくサービスをしている。
いや、ナミへのサービスのほうが丁寧な気もするが・・
あいつのどこが、ゲイだっていうんだ。
どうみても女好きだろう。

王女様のおかげで、ナミの部屋へ行く機会がめっきり減り、
俺は、イライラしていた。

ようやく、ビビが見張りについた隙に、久しぶりに
ナミの部屋に飲みに行く。
久しぶりに過ごす、ナミとの時間はそれだけで
俺の心を和らげた。
この時間が、必要なんだ・・・

「あいつのどこが、ゲイなんだ。」
「全部?」
「なんだそりゃ・・・」
「サンジ君のサービスは、騎士道精神っていうか、
女の子にはサービスするものっていう、インプリンティングね。
だから、誰にでもサービスしてるでしょ?」
確かに・・・ナミにだけでなく、ビビにもサービスしてるが・・

「みんなに等しくサービスするけど、それはサンジ君の
ポリシーみたいなもので、恋愛感情はないわよ。
安心して、側にいれるし、何でも相談できるし、
男を感じないもの。同性の感じがするし。」
「気のせいじゃねぇのかよ。」
「聞いてみたら?ただし、私が『サンジ君はゲイよ』って言ってた
なんていったら、彼が傷つくから、絶対に言わないでよ。」
「そんなこと、聞けるか!」
「案外、ゾロのこと好きだったりしてねぇ〜〜」
「気色悪ぃこと言うな!」





A月H日
ナミの言ったことは気になっていた。
気になってはいたが・・・・

トレーニングを終えて、キッチンへ行くと、誰もいないと思っていたのに、
クソコックが、まだそこに残っていた。
すぐに出て行くと思って、酒を飲み始めたが、
出て行く様子も無い。
つまみだと言って、酒の肴まで用意してくれた。
行きがかり上、お前も飲むかと聞けば、
少し飲むかと言って、座りやがった・・・

こんな展開になるとは・・・
沈黙が続く中、俺は魔がさしたとか思えないように、口を開いてしまった。

「おい、お前、ゲイなのか?」
「ブッ!」サンジが飲んでいた酒を吹き出した。
「きったねぇなぁ・・・」
「お前こそ、何ふざけたこと言いやがる!」
「いや、ふざけてはいない。」
「なんで突然そんなこと言い出すんだよ。」
「なんとなくだ・・・」
「なんとなく、俺様がゲイだと思ったっていうのかよ!」
「そういうわけじゃないんだが・・・・」
「ナミさんだろ。」
「ウッ・・・」
「おおかた、俺にナミさんを取られるんじゃないかと、心配で心配で、
挙句の果てに、俺がゲイだったらいいのになぁ・・・なんて考えたんだろ。」
「・・・・・・・」
「俺の心配するよりも、ルフィの心配したほうがいいんじゃないか?
大剣豪さんよ!まぁ、ナミさんが俺に惚れちまったっていうなら
しょうがないけどなv」

クソコックは、笑いながらキッチンを出て行き、
俺は更に頭を抱えることとなった。
・・・・ルフィもライバルなのか・・・・




A月I日
リトルガーデンで、俺はまたしてもナミを救うことができなかった。
あんな蝋さえ、斬ることができずに・・・何が大剣豪を目指すだ・・・
ナミを、俺たちを助けたのがルフィだったということも
俺のイライラに拍車をかけていた。
八つ当たりとしか言いようがない。
俺は、自分を見失っていた。

ナミを格納庫に呼び出し、
「何の用?針路も見なくちゃならないし、忙しいんだから、用があるなら
さっさと、」
五月蝿い口を、俺の口で塞ぎ、暴れる両手を片手で床に縫いとめ、
俺は、ナミを犯そうとしていた。

シャツの合間から手を差し入れた時に、唇を噛み千切られ、
そこには、蒼白な顔で俺を見ているナミがいた。
「こんなやり方で、私を抱いて、自分のものにできると思うなら、
そうしたらいいわ。力じゃあんたには敵わないもの。勝手にすれば・・・」
そういって、ナミは抵抗するのを止めて
俺の前に横たわっていた。

どうしてこんなことをしてしまったのか。
俺は、謝罪すらできずに、格納庫を後にした。
ナミを、見ていられなかった。







A月J日
ナミが寝込んだ。原因不明だ。
俺への天罰か・・・それなら、俺を苦しめてくれ・・・
俺は、ナミのところへ、行くことができなかった。
どの面下げて、「大丈夫か?」なんて聞けると言うのだ。

甲板に出てきたナミが、いつものように俺に話し掛けてきたことが
唯一の救いだった。

俺が、ナミを見舞いに行かないことで、
気配に敏感なクソコックが、「何かあったのか?」と聞いてくる。
「・・・・・・・」
「ナミさんが、お前がどこにいるのか聞いてくる。
なんで、部屋に行ってやらねぇんだよ。」
「行けるかよ・・・」
「・・・・行けない理由でもあんのか?」
「おおありだ。」

「てめぇが大馬鹿野郎なのは、承知の上だがなぁ・・・
そこまで馬鹿だったとはな。」
かえす言葉がなかった。
「今のナミさん、普通じゃねぇんだ。余計な気を遣わせるな。
せめて、今までどおり、普通に接してやれよ。」

クソコックが、海に投げた煙草の火をいつまでも見ていた。






A月K日
ナミの熱が下がらない。
俺にしてやれることは何もない。
苦しそうに魘されるナミを見ているだけだ・・・

このまま、まさかこのまま逝ってしまうというのだろうか。
くいなのように・・・
これ以上、もうこれ以上、何も望まないから。
生きていて、ただ生きていてくれればいい。
俺を見てくれなどと、望まない。
触れたいなどと願わない。
だから、ただ生きて、笑顔でいてくれたら・・・・

俺は、生まれて初めて神に祈った。

********

このゾロ日記を読んだときのナミの顔は、
魔女と言う呼び名を撤回してもいいと思うくらいに、
幸せそうな顔だった。
いいプレゼントをしてやれたと、俺様とチョッパーは
僅かの罪悪感と(勿論、ゾロに対してだ!)
多くの満足感でいっぱいだった。

公開される日誌はここまでだ。
ナミが、「この先は知ってるからいいわ」と言ったからだ。

しかし、キャプテンウソップに不可能の文字はない!とだけ告げておこう。












もしかしたら続く???


そうかそんな裏設定が・・・・・・・サンジ君ゲイなんですね
アタシはこれ見た途端モニターの前で大笑いさせていただきましたよ
いやぁ参った参った(笑)
でも口説きゾロは難しいよねあたしも書きたいけど玉砕しそうよ・・・
でもこの剣士様かは可愛いですね。一途だし
でもこれ続くよね!!ウソップさんには不可能の文字はないよね!!
続編楽しみにしてるわvvv勿論夜の部でも構いませんのでvv
ところでサンジのお相手は結局緑なの??赤なの???(笑)
アタシは大穴狙ってみたいんだけど・・・・・
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